FAQ: 船の状態・状況に関する専門語
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不動船とは
◆ 不動船(ふどうせん)とは
不動船とは、エンジンが始動しない・推進できない・航行が不可能な状態になっている船 の総称です。プレジャーボート・漁船・水上バイク・アルミボートなど船種を問わず、動力に不具合がある、長期間放置された、破損があるなど、さまざまな原因で「航行不能」になった船を指します。
見た目が綺麗でも、内部のエンジン固着や電装トラブルにより動かなくなるケースが非常に多く、毎年多くの相談が寄せられる船の状態カテゴリの代表的な用語です。
動力を失った船は 回収・移動が困難 となり、マリーナや漁港で放置されると保管料が増えるため、処分や買取の依頼につながりやすい状態でもあります。
◆ 不動船になる主な原因
不動船には複数の原因が考えられ、以下が代表的です。
● 長期放置(1〜数年)
ガソリン劣化・キャブ詰まり・燃料ライン腐食によりエンジンが動かなくなる。● エンジン内部の固着
ピストン・シリンダーが固まり、手動でも回らない状態。● バッテリー完全放電
長期間充電されず、電装系が一切作動しない。● インペラ・ウォーターポンプの破損(冷却水が出ない)
オーバーヒートでエンジン損傷。● 浸水・転覆・浸水歴による電装不良
センサー基盤の腐食で始動不能になる。● 燃料系のトラブル(タンク詰まり・腐食)
古い燃料がタール状になり燃焼できない。● ハル(船底)の亀裂・浸水
航行に危険が生じ、エンジンをかけられない。不動船は、エンジン不良だけでなく、構造上の欠陥や安全性の問題でも分類されます。
◆ 不動船によくある症状
実際の現場でよく見られる状態を挙げると:
● キーを回しても反応がない
● エンジンが回ってもすぐ止まる
● 冷却水が出ない
● アクセルを入れても進まない
● 電装修理済みだが症状が残る
● 船底にフジツボ付着で推進力が出ない
● 海水混入でエンジン焼き付きこれらは、所有者が「修理に何十万円もかかるため、処分したい」と考えるきっかけになります。
◆ 不動船が問題になりやすい理由
不動船は「動かない」だけでなく、次の理由で所有者に負担がかかります。
● マリーナ・漁港の保管料が毎月かかる
● 移動(回送)ができないため回収費用が高くなる
● 売却が難しいため置きっぱなしになる
● 港湾管理者から撤去を求められることがある
● 台風時に流出すると重大事故の原因になる動かない船は"放置艇(放置船)"化しやすく、
結果として 処分費用・違反・問題の原因になるため、早めの対応が重要になります。◆ 不動船の処分について
不動船は動かないため、通常の回収とは違い以下の作業が必要です:
● レッカー・クレーンでの引き上げ
● 港湾内の曳航(えいこう)
● 船体の陸送段取り
● エンジン・バッテリー・電装品の分別
● FRP船体の解体(大型カッターで切断)
● ハル破損箇所の安全確認特にFRP船体の場合は専門業者でないと処理できず、解体・分別の工程が複雑なため、
個人で対応するのは極めて困難です。◆ 不動船でも"買取可能"になるケース
不動船=処分費が必要と思われがちですが、実は以下の理由で 買取できるケースも非常に多い です。
● エンジン部品取りとして価値がある
● 船外機のみ中古価値が残っている
● 漁船・和船の場合、海外需要がある
● 人気メーカーの船体は補修して輸出可能
● アルミボートは部材として価値があるサンガでは、
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不動船
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浸水船
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エンジン固着船
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長期放置船
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書類紛失船
などでも 処分と買取を同時査定 しており、「処分費が0円になる」ケースも多くあります。
◆ 不動船まとめ
不動船とは、単に「動かない船」ではなく、
・内部故障
・放置艇化
・安全性の問題
・書類不備
・保管料の負担
など、さまざまな問題が重なった"トラブル状態の船"です。しかしサンガでは、不動船に関するプロの知見と海外輸出ルートを活用し、
回収 → 解体 → 分別 → 可能なら買取 のワンストップ対応が可能です。 -
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放置艇(ほうちてい)とは
◆ 放置艇(ほうちてい)とは
放置艇とは、長期間使用されず、所有者の管理が行われないまま港・マリーナ・河川・湖・海岸などに置き去りにされている船 のことを指します。外観上は船体が残っていても、所有者が不明、連絡が取れない、維持されていないといった"管理不全"の状態にある船を総称して放置艇と呼びます。
日本全国の港湾で問題になっており、台風や高潮で流出・沈没するリスクや、景観悪化・航路障害などの原因になるため、行政が撤去に乗り出すケースも増えています。
放置艇は、FRP船、漁船、プレジャーボート、水上バイクまで幅広い船種で発生し、特に高額な保管料・修理費・船検費用の負担が理由で放置されることが多く、毎年全国で増え続けています。
◆ 放置艇が発生する主な原因
放置艇は単なる「持ち主の怠慢」ではなく、複数の事情が重なって発生します。
● 保管料(マリーナ代)が高い
年間数十万円〜100万円以上の保管料払いが負担になり、維持困難に。● エンジン故障・不動化
修理費用が高額で、動かないまま放置。● 船検切れによる使用不可
船検の再取得が面倒で放置される。● 相続したが扱いがわからない
家族が所有者のものを引き継いだが、処分方法が理解できない。● 名義人と実際の所有者が異なる(名義不明)
書類紛失が多く、手続き不可の状態に陥る。● 漁業廃業や趣味からの引退
使わなくなり、撤去費用をかけたくないためそのままに。これらの"複合問題"が、放置艇の増加を加速させています。
◆ 放置艇の状態に起こりやすい特徴
実際の現場で見られる放置艇には特有の劣化があります。
● 船底に大量のフジツボ・藻類付着
● 船体の亀裂・浸水跡
● カビ・腐敗・悪臭
● エンジン内部の固着
● 電装配線の腐食
● ハンドル・シートの破損
● センターコンソール内部が水浸し
● トレーラーのタイヤ破損・フレーム腐食
● ハルの変色・チョーク現象見た目以上に内部劣化が進んでいることが多く、
「処分費が高額になる」と思い込んで放置が続く悪循環が生まれます。◆ 放置艇が引き起こす問題
放置艇は所有者だけでなく、港湾・地域住民にも影響を及ぼします。
● 台風時に流出して事故の原因に
桟橋破損、他船を巻き込む事故が毎年発生。● 沈没して海洋汚染の原因に
オイル・燃料が流出し環境問題に。● 航路の障害物になる
漁船・プレジャーボートの危険に。● 景観悪化・観光への影響
● 撤去命令・費用請求の対象になる
市町村や港湾管理者が撤去し、その費用が所有者に請求されるケースも。行政から「1か月以内に撤去してください」という勧告が来ることも増えています。
◆ 放置艇の撤去・処分の流れ
放置艇は動かないことが多く、撤去には専門的な作業が必要です。
● 港内での曳航(引っ張り移動)
● 陸揚げ作業(クレーン・レッカー)
● FRP船体の切断
● 金属部・エンジンの分別
● 船外機取り外し
● トレーラーの解体
● 廃船証明書の発行
● 書類手続き(名義不明でも可)一般の廃棄物扱いではなく「船舶」として扱われるため、
専門業者でないと処理ができません。◆ 放置艇でも"買取できる"ケースがある理由
通常、放置艇=廃船費用が高額
と思われがちですが、実は状態次第で買取になることも多数あります。● エンジン内部が生きている可能性がある
● 船外機部分のみ価値が残っている
● トレーラーだけでも買取可能
● 海外向け補修需要が高い
● 漁船系は海外輸出市場が強いそのためサンガでは、
廃船ではなく「価値を見極めて買取」できるケースが非常に多いのが特徴です。"放置艇=処分費用が必ず必要"というわけではありません。
◆ 放置艇まとめ
放置艇とは、船を「使わない」「動かない」「管理できない」状態で長期間置き去りにされた船のことです。
放置艇は環境問題や港湾トラブルの原因になりやすく、行政から撤去指示が出ることもあります。しかしサンガでは、
回収 → 曳航 → 陸揚げ → 解体 → 分別 → 必要に応じて買取
までワンストップで対応でき、書類がない状態でも手続き可能です。 -
漂流船とは
◆ 漂流船(ひょうりゅうせん)とは
漂流船とは、エンジン停止・操舵不能・係留切れなどにより、自力での航行や停泊ができず、風や潮の流れに流されている状態の船 のことを指します。船外機・船内機・水上バイク・漁船・ヨットなど船種を問わず、航行不能になった時点で漂流船となります。
漂流船は、港湾や沿岸域・河川で重大事故につながる危険があり、自然に任せて流され続けると、座礁・沈没・衝突などのリスクがあります。そのため、海上保安庁や漁協、港湾管理者が緊急対応することが多い"危険状態の船"として扱われます。
◆ 漂流船が発生する主な原因
漂流船の多くは、突発的なトラブル・自然現象・機器の故障によって発生します。
● エンジン停止(故障・フェール)
燃料切れ、冷却水トラブル、電装修理不良など。● プロペラ破損・ロープ巻き込み
ロープ・藻・ビニール袋を巻き込み、推進力を失う。● 係留ロープ切れ
台風・強風で係留が外れ、桟橋から流される。● 錨(アンカー)が効かない
海底が砂地・岩場でアンカーが引っかからない。● 操舵系の故障
ケーブル切断・ステアリング固着。● 長期放置艇の流出
放置されていた船が台風や高潮で流れ出す。● 人身事故(転落・気絶)による無操船状態
船が自力で動かなくなった瞬間から、状況次第で危険度が急上昇します。
◆ 漂流船の危険性
漂流船は、予測不能な動きをするため、以下の重大リスクがあります。
● 座礁(サンゴ礁・岩場に衝突)
● 他船との衝突事故
● 堤防・桟橋・ブイへの衝突
● 沈没して海洋汚染の原因に
● 燃料・オイル流出
● 海水浴場や釣り場への漂着事故が起きると、多額の損害賠償・撤去費用が発生することもあります。
◆ 現場でよくある漂流船の事例
海上保安庁やマリーナで多いケースは以下の通りです。
● 燃料切れでエンジンが止まりそのまま流された
● ロープがプロペラに絡み動けなくなった
● ヨットのマスト破損で制御不能になった
● 水上バイクが波に煽られ流された
● 係留船が暴風で外れ100m以上移動
● 放置艇が流出し桟橋に衝突特に台風前後は漂流船が急増し、
港湾管理者から"撤去・処分の相談"が大量に発生します。◆ 漂流船の対応方法
漂流船に対する適切な対応は次の通りです。
● 海上保安庁(118番)へ通報
命に関わる危険性があるため最優先。● 曳航(えいこう)して港へ戻す
他船または海保が専用艇で曳航。● 船体破損がある場合は応急処置
浸水があれば排水作業。● 所有者がわかる場合は連絡・引き取り
もし船体が破損・浸水し動かせない場合、
専門業者による 回収・撤去・解体 が必要になります。◆ 漂流船の処分・撤去について
漂流船は船体が破損していることが多く、処分作業は慎重に行います。
● 曳航後に陸揚げ(クレーン作業)
● 船底破損の確認
● エンジン・電装品の状態確認
● FRP部分の切断・解体
● オイル・燃料の処理
● 廃船証明書の発行漂流船は損傷が激しいため、一般家庭では対応が不可能です。
サンガでは、
漂流 → 回収 → 搬出 → 解体 → 分別 → 廃船証明発行
まで一括対応しています。◆ 漂流船でも買取できるケース
状態次第では買取になる可能性があります。
● エンジンが無事
● 船外機部分が生きている
● 船底破損が軽度
● トレーラーが残っている
● 部品取り価値がある修理不可でも再利用価値があれば買取対象となります。
◆ 漂流船まとめ
漂流船とは、自己航行できず潮流・風任せで動き続けている危険な状態の船です。
事故や環境汚染の原因になるため、早期対応が重要です。サンガでは、
緊急の回収・曳航・処分・書類手続き
までフルサポートが可能です。 -
沈没船とは
◆ 沈没船(ちんぼつせん)とは
沈没船とは、船体が浸水・破損・転覆などにより水中に沈み、自力での浮上が不可能な状態になった船 のことです。完全に水没したものだけでなく、半沈状態・座礁して水面下に沈んだものも含まれます。
沈没船は環境汚染・衝突事故・航路障害の原因となるため、
船の状態カテゴリの中でも最も危険度が高い船 といえます。◆ 沈没船が発生する主な原因
沈没の理由は多岐にわたります。
● ハル(船底)の破損・亀裂
● 台風や高潮での係留切れ
● 長期放置艇の劣化
● ビルジポンプ故障・雨水浸入
● 配管破損・冷却水ホース破裂
● エンジンルーム浸水
● 岩場・浅瀬への座礁
● 老朽化による腐食・剥離台風・高潮・長期放置の複合がもっとも多い原因です。
◆ 沈没船の危険性
沈没船は放置すると以下の重大トラブルを引き起こします。
● 航行中の船・水上バイクの衝突
● オイル・ガソリンが漏れ海洋汚染
● サンゴ・漁網・海底資源の破損
● 桟橋・護岸を破壊
● 台風で再流出し二次災害
● 行政代執行で高額請求放置期間が長いほど状態が悪化し、撤去費は高額になります。
◆ 沈没船に多い状態
● 船内部が泥・砂・海藻で満たされている
● エンジンが完全固着して動かない
● 船外機が外れ沈んでいる
● FRPが剥離・腐食して脆くなる
● 電装機器が全損
● 転覆しハルが上向き
● 部分沈没で内部に大量の海水が残る沈没時間が長いほど劣化は進行します。
◆ 【重要】沈没船の回収・引き上げは「通常のユニックでは不可能」です
沈没船は水中に大量の海水が溜まった状態になっているため、
船本来の重量に加えて 数百 kg〜数トン の"水の重さ"が加わります。その結果...
● 通常のユニック車では吊り上げができません
ユニック車は陸上での吊り作業向けであり、
沈没船のように船体+海水重量を持ち上げる能力が不足します。また、船底が水中で泥・砂に埋まり、
● 船が浮力を失った状態
● 船底が吸い付くように固定される
ため、強引に引き上げると船体が破断する危険もあります。◆ 沈没船の引き上げには「大型クレーン・サルベージ船が必要」
沈没船を安全に回収するには、必ず以下のような専門機材を使用します。
● 大型クレーン(25〜200トン級)
船体+海水の総重量を安全に吊れる能力。● クレーン船(海上クレーン)
港内・海上で沈没した場合に使用。● 潜水士・海上作業プロチーム
ロープ掛け・船底状況の確認。● エアバッグ・フロート(浮力袋)
一時的に浮力を与えるため。◆ 沈没船が"通常回収不可能"とされる理由
沈没船の引き上げが難しい理由は以下の通りです:
● 水の重量で実重量が3〜5倍以上になる
● 水中で船体が泥に固定される
● 浮力ゼロのため吊り上げ抵抗が大きい
● FRPが劣化して破断するリスク
● 船体姿勢が不安定でユニックでは危険
● 海中で位置がずれている(見えない)そのため、沈没船は「通常のトラック・ユニックでは物理的に不可能」という扱いになります。
◆ 沈没船の撤去・処分の流れ
① 現場調査(潜水士)
位置・深度・泥の吸着状態・損傷を確認。② 大型クレーン/クレーン船を手配
地上または海上から最適な引き上げ方法を選択。③ 船底にロープ・ワイヤーを取り付け
④ ゆっくりと浮上・吊り上げ(急激な操作は不可)
⑤ 陸揚げ後、船体解体・分別処理
沈没船処理は高難度で、熟練作業員・特殊機材が必須です。
◆ 沈没船でも買取できる可能性
沈没していても、以下の条件があれば買取できることがあります:
● 船外機が無事
● 修復可能な艇(バスボート・漁船など)
● 人気モデルで海外修理需要がある
● 陸揚げ後、部品取り価値がある
● トレーラーが残っているサンガでは沈没船特有の状態を見極め、
処分費をできるだけ抑え、価値を最大化しています。◆ 沈没船まとめ
沈没船とは、完全に水中に沈んだ危険状態の船であり、
通常のユニックでは引き上げが不可能です。
必ず 大型クレーンやクレーン船などのサルベージ設備が必要になります。 -
浸水船とは
◆ 浸水船(しんすいせん)とは
浸水船とは、船体内部に海水・淡水が流入し、船が徐々に沈みかけている状態の船 のことです。完全に沈没した「沈没船」と違い、まだ水面に浮いている段階ですが、放置すると沈没・転覆につながる危険な状態です。
浸水船は、FRP船・漁船・アルミボート・ヨット・バスボート・水上バイクなど、あらゆる船種で発生し、原因も多岐にわたるため、早期対応が非常に重要なトラブルとなります。
◆ 浸水船の主な原因
浸水の多くは、船体の劣化や装備の不具合など、外的・内的原因の複合で起こります。
● 船底(ハル)の亀裂・破損
岩場・漂流物との衝突による損傷。● 老朽化・FRPの剥離
長年の紫外線や劣化でハルが脆くなり、穴が開く。● ビルジポンプの故障
排水できなくなり、雨水・海水が溜まる。● ドレンプラグの閉め忘れ
出航時のミスで浸水する典型例。● 係留ロープ切れによる打ち付け
船が桟橋・堤防にぶつかり続け破損。● 船内配管・冷却ホースの破裂
エンジンルームへ海水が流入。● 長期放置による雨水溜まり
デッキ排水が詰まり内部へ侵入。浸水は「老朽化 × 放置」が最も多い原因です。
◆ 浸水船の状態でよくある症状
現場でよく見られる浸水船の特徴は以下の通りです。
● 船体が片側に傾いている(沈下)
● デッキが水浸し
● コンソール・キャビンに水が侵入
● 船底の一部から水が漏れ続けている
● ビルジポンプが作動していない
● 内部に海藻・砂・泥が堆積
● エンジンルームが水没寸前
● バッテリーがショートしている浸水量が増えるほど、船外機・船内機ともに重大故障につながるため注意が必要です。
◆ 浸水船の危険性
浸水船は、以下のリスクから「沈没寸前」の危険船として扱われます。
● 完全沈没する
● 航行不能で漂流する
● エンジン・電装全損につながる
● 燃料・オイルが流出する
● 台風時に流出して事故の原因
● 桟橋・護岸・他船を損傷させる
● 撤去費用が高額になる浸水を放置すると船は急速に劣化し、
"浸水船 → 半沈 → 沈没船" へと悪化します。◆ 【重要】浸水船の回収は「通常のユニックでは困難」
浸水船は内部に大量の水が溜まっており、
船本来の重量に 数百 kg〜数トンの水が上乗せされます。そのため:
● 通常のユニック車では吊り上げが不可能・危険
● 水が抜けない状態では重すぎてアームが耐えられない
● 船底が弱っていると吊った瞬間に割れる
● 船底が水中の泥に吸着し、強い抵抗がかかるゆえに一般的な移動手段では回収できません。
◆ 浸水船の回収・撤去方法
浸水船の引き上げには、船の状態に応じた専門作業が必要です。
① 現場状況の確認(浸水量・破損箇所・施工スペース)
② 排水作業(ビルジポンプ・手動ポンプ)
水を抜いて船体重量を軽減。③ 大型クレーンやレッカーを手配
浸水が多い場合は必須。④ 穏やかな姿勢を保ちながら吊り上げ
船底を割らないように慎重に操作。⑤ 陸揚げ後、浸水原因を確認し処分・買取の判断
浸水船は沈没より作業が早く済む場合もありますが、
状況が悪化すると沈没船と同じ難度になります。◆ 浸水船でも買取できるケース
浸水していても、以下の場合は価値が残っています。
● エンジンが完全水没していない
● 船外機が生きている
● 船体の破損が小規模
● トレーラーがある
● 人気モデル(ヤマハ・スズキ・トヨタ)
● 装備品が残っている(魚探・エレキなど)浸水=廃船ではなく、部分的に買取が可能な場合は多いです。
◆ 浸水船まとめ
浸水船とは、船の内部に水が侵入し、船が沈没寸前の状態にある危険な船です。
放置すると 完全沈没・漂流・環境汚染・費用増大 につながります。サンガでは、
排水 → 大型クレーン回収 → 陸揚げ → 修復可否判断 → 必要なら買取・処分
までワンストップで対応可能です。 -
書類なし船とは
◆ 書類なし船(しょるいなしせん)とは
書類なし船とは、船を正しく処分・売却・名義変更するために必要な書類が紛失している船 のことを指します。船本体は存在するが、所有者情報を証明する書類・登録証・検査証などが欠落している状態の船で、全国的に非常に多い"問題船"のひとつです。
プレジャーボート・漁船・和船・バスボート・ヨット・水上バイクまで、あらゆる船種で書類紛失が発生しており、特に放置艇や相続した船に多く見られます。
書類がない船は「売れない」「処分できない」「名義変更不可」というイメージを持たれがちですが、実際には正しい手続きを踏めば対応可能なケースが多く、サンガへの相談件数も最も多い状態のひとつです。
◆ 書類なし船で不足していることが多い書類一例
書類なし船では、以下のいずれか(複数)が不足しているケースが一般的です。
● 船検証(小型船舶検査機構 JCI)
船の「車検証」にあたる書類。● 小型船舶登録原簿の写し(登録証書)
名義・船籍情報が記載される最重要書類。● 譲渡証明書(売買証明書)
所有権の移動を証明する書類。● 検査手帳
測度・機関の仕様を記載したもの。● 船外機の保証書・登録情報
船体とは別に管理される場合が多い。● 航行区域証明書・漁船登録証(漁船)
書類紛失の原因は
「放置」「相続」「保管場所不明」「前所有者と連絡不可」
などさまざまです。◆ 書類なし船が問題になる理由
書類なしの状態では、以下の手続きが困難になります。
● 船検の再取得ができない
● 名義変更ができない
● 船を売りたくても法律上売れない
● マリーナで保管を断られる
● 処分依頼時に所有者確認ができない
● 行政から撤去命令が出た時に手続きが進められないつまり、書類なし船は
"動かなくても、書類がないだけで問題船扱いになる"
という重要な状態カテゴリです。◆ 書類なし船のよくある相談例
現場で特に多いケースは次の通りです。
● 前所有者と連絡がつかない
● 相続したがどこにも書類が見つからない
● マリーナから撤去を求められた
● 船検切れで長期放置 → いつの間にか書類紛失
● 船だけ譲り受けたが手続き方法が不明
● 故障→修理しないまま数年放置し書類紛失書類紛失は珍しい話ではなく、むしろ非常に多い問題です。
◆ 書類なし船の対応方法
書類なし船でも、状態や船種によって対応可能です。
✔ ① 書類再発行・所有者確認
JCI・登録機関を通じ、船番号(HIN)や船体情報から
名義情報の照会・再発行 を行える場合があります。✔ ② 所有権を証明する追加資料の提出
・写真
・船体番号
・保管契約
・譲渡証明書を新たに作成
などで代替できるケースがあります。✔ ③ 書類が完全に失われている場合でも対応可
船の状態(不動・放置・沈没等)によっては、
書類なしのまま買取・引取が可能 となる場合もあります。◆ 書類なし船でも"買取できる理由"
書類がなくても、以下の要素が価値になり得ます:
● 船外機が使える
● エンジンだけ部品取り価値がある
● 船体補修して海外で再利用可能
● トレーラーが価値を持つ
● 魚探・ウインチなど装備品が売れるサンガには海外再利用ルートがあるため、
書類なしの船でも 国内処分ではなく輸出で価値を活かす ことができます。◆ サンガの対応について(統一説明)
サンガでは国内での産廃処分は行っていないため、
FRPの産廃証明書・マニフェスト(産廃管理票)の発行はできません。一方で、
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船外機
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船体(再利用可能なもの)
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漁船
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部品取り目的
など 海外輸出が成立した場合は「輸出証明書」の発行が可能です。
「国内処分」ではなく、
海外再利用(リユース)を中心に対応している点がサンガの大きな特徴です。◆ 書類なし船まとめ
書類なし船とは、船に必要な書類が紛失している状態の船で、
名義変更・船検・処分・売却が難しくなる"問題船"です。しかしサンガでは、
✔ 書類なしでも買取査定
✔ 所有者不明でも引取相談
✔ 廃船ではなく海外輸出ルートで再利用
✔ 輸出成立時は輸出証明書を発行という強みを活かし、書類なし船でも対応可能です。
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名義変更不可とは
◆ 名義変更不可(めいぎへんこうふか)とは
名義変更不可とは、船の登録名義を別の人へ変更できない状態 を指します。
通常、船を売却・譲渡・処分する際には名義変更の手続きが必要ですが、
書類の不備・所有者不明・登録情報の矛盾などの理由により、
正式な手続きができない状態になると「名義変更不可」と扱われます。プレジャーボート・漁船・和船・バスボート・ヨット・水上バイクまで、
あらゆる船種で発生する問題で、特に 放置艇・相続艇・長期放置船 に多い状態です。名義変更不可の船は売却が難しく、手続きが進められないため、
"問題船"の中でも相談が非常に多いカテゴリです。◆ 名義変更ができなくなる主な原因
名義変更不可は、次のいずれか(複数)が重なって発生します。
● 1. 船検証(JCI書類)の紛失
船の登録情報がわからなくなり、手続き不能になる最も多いケース。
● 2. 小型船舶登録原簿(登録証書)の紛失
所有者を証明する根拠が消失する。
● 3. 船体番号(HIN)が消えている
船番号が読めない・削れている・塗装で消えているなど。
● 4. 過去の売買証明・譲渡証明がない
名義のつながりが途切れている。
● 5. 登録名義人が亡くなっている(相続問題)
相続人が多い場合など、手続きが進まないケースも。
● 6. 実際の所有者と登録名義が違う
代理購入・譲渡ミスなどで起こる。
● 7. マリーナで預かっていたが前所有者と連絡がつかない
放置艇・残置物化した船に多い。
名義変更不可の原因の多くは「書類不足 × 所有者不明」の組み合わせです。
◆ 名義変更不可の船が抱える問題
名義変更ができないと、船は正式に扱うことができません。
● 売却できない
● 船検を再取得できない
● 航行できない
● マリーナから撤去を求められる
● 行政の撤去命令にも対応しにくい
● 保管契約が更新できない
● 事故時の責任関係が不明確になる名義不明の船は、港湾で"問題艇"扱いになることも多い状態です。
◆ 名義変更不可の船によくある状態
相談の現場では次のようなケースが多く見られます。
● 船の本体はあるが書類が1枚もない
● 船の名義人が10年以上前の人
● マリーナで「撤去しないと罰金」と言われている
● 放置艇になっていて所有者が誰かわからない
● 相続で誰が承継するか決まっていない
● エンジン・トレーラーだけ別名義状態が悪化すると手続きはさらに困難になります。
◆ 名義変更不可の船はどう対応するのか?
名義変更ができない場合でも、次のような対処可能性があります。
✔ ① 登録情報(HIN・船番号)から過去の名義を調査
船体番号が判読できれば、JCIや登録機関で所有者照会できる場合があります。
✔ ② 名義人本人または相続人と連絡が取れる場合
新たに譲渡証明書を作成し、手続きを進められることがあります。
✔ ③ 書類が完全に失われている場合
状態によっては、名義変更不要の処理方法(輸出・部品売却など)が可能
となるケースがあります。✔ ④ 船として登録できない場合
構造が大きく破損・浸水・不動化していると「船として扱わない方法」が取れます。
実務では "書類復活" よりも "名義を使わず処理する方向" が現実的な場合も多いです。
◆ 名義変更不可でも"買取できる場合がある"理由
名義変更できない船でも、以下の点に価値があります:
● 船外機単体の価値
● エンジン内部の部品取り需要
● トレーラーの価値
● 海外修理・海外再利用の需要
● アルミ艇・漁船は名義不要で輸出可能このため、
名義なし=必ず処分費が必要
というわけではなく、買取となるケースも多くあります。◆ 名義変更不可のまとめ
名義変更不可とは、
書類不足・所有者不明・登録情報不備などにより名義変更ができない状態の船 を指します。ただし、名義変更ができない船でも
✔ 部品売却
✔ 海外輸出
✔ 名義不要の買取ライン
に載るケースが多く、サンガでは多様な対応が可能です。 -
船体腐食(せんたいふしょく)とは
◆ 船体腐食(せんたいふしょく)とは
船体腐食とは、海水・淡水・紫外線・化学反応などの影響によって、船体の金属・素材が劣化し損傷していく現象 を指します。特にアルミ船・鉄船・鋼船・船外機周辺では頻発する問題で、船の寿命を大きく縮める代表的なトラブルの一つです。
FRP(繊維強化プラスチック)製の船でも、金属部分(トランサム、ボルト、補強フレーム、船外機ブラケット)などが腐食するため、船種問わず発生します。
腐食は船が海に浮かび続ける限り避けられない自然現象ですが、放置すると 船体の穴あき・浸水・沈没・機関故障 に発展し、危険性が極めて高くなります。
◆ 船体腐食の主な種類
船体腐食には複数のタイプがあり、対策方法もそれぞれ異なります。
● ① 電蝕(電気腐食・ガルバニック腐食)
異なる金属が海水中で接触した際に発生する電気的な腐食。
アルミ船 × ステンレス部材 の組み合わせで特に多い。● ② 薬品腐食
燃料・油脂・洗剤・化学物質が付着して金属表面を侵す腐食。
● ③ 酸化(サビ)
鉄や鋼材が空気や水に触れて錆びる一般的な腐食。
鉄船・鋼船では最大の劣化要因。● ④ 孔食(ピッティング)
小さな穴が点状にあく腐食で、アルミ船・ステンレス部で多発。
見た目ではわかりにくいが最悪"貫通"する。● ⑤ 船底付着物による腐食
フジツボ・藻・貝類が付着し、船底塗料の劣化→腐食が加速。
◆ 船体腐食が発生しやすい場所
腐食は特定の部位に集中します。特に以下は要注意です。
● 船底(特にアルミ船)
● 船外機ブラケット
● トランサム(船外機取付部)
● フレーム・リブ(補強部材)
● ボルト・ナット・金属金具
● 燃料タンク周辺
● ハルの接合部(溶接箇所)一見綺麗でも「内部だけ腐食していた」という事例は非常に多いです。
◆ 船体腐食を放置した際のリスク
腐食が進行すると、船は次のような危険な状態になります。
● 船底に穴が空き浸水する
● 船外機の取り付け部が破損
● 船の強度が落ちる → 航行危険
● エンジン内部に海水が侵入
● アノード(亜鉛)が機能しなくなる
● 船体価格が大幅に下がる
● 海上でのトラブル(漂流・沈没)につながる特にアルミボートは「内部腐食 → 突然の浸水」という事例が多く注意が必要です。
◆ 船体腐食のよくある相談
現場で相談が多いのは次のケースです。
● アルミボートの底に穴が空いた
● ステンレスボルト部分だけ腐食が進んでいる
● 船外機ブラケットが錆びている
● FRP船なのに金属部がボロボロ
● 船底塗料を何年も塗り替えていない
● 走ると船内に水が入ってくる
● どこから浸水しているかわからない腐食は外から見えないところで進行するため、気づいた時には重症化しているケースが多く見られます。
◆ 船体腐食が進んだ船の対応方法
腐食した船は状態によって以下の判断が必要です。
✔ ① 軽度(表面サビ・軽い孔食)
補修・金具交換・塗装で修理可能。
✔ ② 中度(穴あき・補強部の腐食)
溶接修理・パネル交換が必要だが費用は高額。
✔ ③ 重度(船体全体が腐食)
修理不能 → 航行危険 → 買取 or 引取りでの対応 へ切り替え。
腐食船は再利用が難しく感じられますが、
● 船外機
● アルミ素材
● 部品取り
などの価値により 引取りや買取が可能なケースも多い という特徴があります。◆ 船体腐食まとめ
船体腐食とは、船の素材が海水・酸化・電蝕などの影響で劣化する現象のことで、
放置すると浸水・破損・沈没につながる危険な状態です。腐食が進んでいても、
✔ 船外機だけ買取
✔ 部品取りで再利用
✔ 海外での再利用
など対応可能なケースが多くあります。 -
トレーラー車検切れとは
◆ トレーラー車検切れとは
トレーラー車検切れとは、ボートを牽引するトレーラー(船台)の自動車検査証(車検)が期限切れになっている状態を指します。
日本ではトレーラーも「軽自動車(軽トレーラー)」「普通車扱いの牽引車両」として登録されており、車検が義務づけられています。しかし、長期間ボートをマリーナに置きっぱなし・使用しない・名義変更していないなどの理由で、車検が切れたまま放置されているケースが非常に多く、買取・処分の相談では必ずといっていいほど登場する状態分類です。
◆ 車検が切れていると何が問題になるのか
車検切れのトレーラーは、次のような重大な制限があります。
● 公道を走れない
車検が切れている状態で牽引して公道を走ると「無車検運行」として道路交通法違反になります。
● マリーナ・駐車場から移動できなくなる
牽引できないため、自宅にも持ち帰れず、その場に"残置物化"しやすい。
● 名義変更ができないケースが発生
書類不足・番号不明・長期間放置の組み合わせで手続き不能になるケースが多い。
● 車検切れ=構造劣化の可能性あり
長期屋外保管で
・フレーム腐食
・ハブベアリング固着
・ランプ類故障
・タイヤ劣化
など発生していることが多い。◆ トレーラー車検切れが発生するよくある理由
現場で特に多いパターンは次のとおりです。
● ボートは使わないがトレーラーだけ残った
● 名義人がわからず再発行できない
● 書類が見つからない(車検証・番号票)
● 使わない間にタイヤがパンクし動かせない
● マリーナ保管でトレーラーだけ雨ざらし
● 相続したが誰も管理していない
● 車検費用をかける価値を感じないマリーナの片隅で"置物化しているトレーラー"が全国で非常に多く発生しています。
◆ トレーラー車検切れの状態での危険性
車検切れ=単なる書類切れ、と思われがちですが、実際には次のリスクがあります。
● 牽引中に破損 → 事故の可能性
● フレーム腐食で荷重に耐えない
● ライト類が点灯せず牽引時に危険
● ハブベアリングが焼き付いて動かない
● タイヤがワイヤー露出・バースト危険つまり、車検切れのトレーラーの多くは
「書類 × 劣化」のダブル問題を抱えている 状態です。◆ 車検切れトレーラーの対応方法
トレーラーの状態・書類有無により対処が変わります。
✔ ① 車検証・番号が残っている場合
書類が残っていれば再車検(継続検査)が可能です。
整備・灯火類の修理・タイヤ交換で復活できます。✔ ② 書類紛失・番号不明の場合
・登録番号
・型式
・メーカー
・刻印
などから照会可能なケースがあります。✔ ③ 書類なし・劣化が激しい場合
名義変更・車検復活が困難なため、
ボートとセットでの買取・トレーラーのみ引取り
の方向で対応することも可能。✔ ④ 動かない場合
ウインチ車・クレーン車を使い、積載して搬出することになります。
◆ 車検切れトレーラーでも"買取できる理由"
トレーラー車検切れ=使えない、と思われがちですが、実際には以下の点が評価されます。
● フレームが生きている
● 軽トレーラーで人気メーカー
● アルミトレーラーは中古需要が高い
● 海外輸出用として再利用できる
● ボートとセットなら価値が上がる状態によっては 車検なしでも買取対象 になるケースは多くあります。
◆ トレーラー車検切れまとめ
トレーラー車検切れとは、船舶用トレーラーの車検が通っていない状態で、公道走行・名義変更・移動が困難になる問題のことです。
書類不足・長期放置・劣化が重なり、ボート処分で最も多いトラブルのひとつと言えます。車検切れでも、
✔ 買取可能
✔ 書類照会で復活の可能性あり
✔ ボートとセットでの評価UP
✔ 海外需要ありなど柔軟な対応が可能です。